How To Cook A Husband
春ですね。
あと3回くらい言うと思います。発するだけでほっこりする言葉です。
その日の私はルンルンで家路についておりました。
なぜなら、お家に帰ったらドリップタイプのコーヒー(インスタント)なんか淹れて美味しいクッキーを食べようと目録んでいるから。
美味しいクッキー。そう。我らが”ステラおばさんのクッキー”。
私はクッキー詰め放題をしてきたのでありました。
ステラおばさんのクッキー詰め放題は9のつく日とかなんとか。ぜひ。
で、食べました。種類がたくさんあるから迷う。
「絶対美味しい」と確信して多めに詰めたチョコチップクッキーを食べます。
サクサク。美味。チョコがそこら中にいる。
次は紅茶。
これも絶対美味しいと思ったけどやっぱり美味しかった。
口いっぱいに、いや口だけじゃ収まりきらず鼻にも広がるいい香り。
次はどれにしようかなって考えるのも幸せ。
詰め込んできたからいっぱいあるってそれだけで幸せ。
紙袋もかわいい。クッキーが直接入ってるのに油が染み出てないのがすごい。
英語がぶわーって、英字新聞みたいでお洒落。
こんなの読めたらかっこいいなぁ。
ん?
え、
ーーー”How To Cook A Husband”?
やばくない?
突然怖すぎじゃない?
太陽みたいな笑顔の印象しかないステラおばさん、もしかして裏の顔があったとか?
様々な憶測が飛び交う中、謎を解明すべく今回の記事はこれ訳そうかなって思います。ドキドキ。
A good many husbands are utterly spoiled by mismanagement.
読めない。わからない。
ということでこんなに有名なステラおばさんだもの、HPの一つや二つあるでしょうと検索してみます。
ありました。
トップにはいつものニコニコ笑顔のステラおばさん。
ほうほう。
ステラおばさんの故郷はペンシルバニア州のダッチカントリーという田園地帯。
彼女はそこで幼稚園の先生をしていたそう。
ページを追っていくと、ありました。
「夫の料理法」
アーミッシュに伝わるとっておきのレシピを紹介してくれるようです。ゴクリ。
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今日はとっておきのレシピをご紹介します。すでにお料理なさっている方、これからお料理なさろうとする方も是非ご参考にされてはいかがでしょうか。
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すでに料理してしまった人もいらっしゃるのね。
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魚屋でサバやサーモンを買う時のように、表面の色・ツヤなどの見かけだけで判断しないでそれぞれの持ち味を考えて、選ぶこと。人任せにせずに吟味すること。
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ん。思ってたのと違いますね?
もっとこう、小さなストレスや日々のイライラをかき集めるのかと。
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作り方
1. 材料を、「安楽」と呼ばれる強い絹糸で縛り鍋に入れる。この時「義務」と呼ばれる弱い糸で縛ると生物なので、ゆるんで鍋から飛び出し、炎で焼けてしまうこともあるので、気をつけること。
2. 1.の鍋を清らかで落ち着いた「愛の日」にかけ、すがすがしく、ほがらかに煮る。たとえ、ブツブツ、グツグツ言っても気にせずに、静かに見守ること。
3. 「キス」という砂糖を少々入れる。スパイス類は、もしも入れる必要があると思ったら、その量は貴方の判断力が決め手となる。煮えたかどうか、つっついたりせず、やさしくかきまぜ、見つめてあげること。
注意すること
せっかく、選んだ良い材料も、イライラした動作や言葉でシチューの様に煮込んでしまったり、ローストしたり、新鮮なままピクルスにしてしまうと、もったいないので、料理法を守って材料を生かすようにすること。使用する鍋は、磁器にこしたことはないが、安物の土器しかないなら、手入れを行き届かせること。
このレシピに忠実に従ってお料理して頂ければ、そして、出来上がった料理を冷たい所においたりさえしなければ、貴方や貴方のお子さんの口にあったおいしいものとなることでしょう。
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だ~~~~~~
ステラおばさん疑ってごめんなさい。
なんだこの愛にあふれた文章は。
あったかい。そして時々利いてくるスパイスがなんとも。
こんな先生がいたら毎日ついて歩く。
「隠し味に愛をちょこっと」なんて言いますが、
そんなもの特別に入れようとしなくても、いつの間にか滲み出てしまうものなのですね。
まずはしっかり自分を愛そうと思いました。(自炊するぞ)
長くなってきたのでこの辺で。
今日のまとめ
・美味しいって幸せ
・甘ったるいのだけが愛じゃない
・世界にはまだまだ知らないこと・知りたいことが転がってる
・気づくとはなうた歌っちゃってたら春。
おまけ。
最後にステラおばさんの有難いお言葉を。
いいかい。
クッキーやケーキを作るとき一番大切なのは
オーブンの温度じゃないんだよ。
それを誰かのために作ろうっていう気持ちなんだよ。
Aunt Stella (1908~1988)
ほっ。